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軽便の那覇駅は国場川河口が、奥武島に阻まれた漫湖に面し、西側は国場川に注ぐ久茂地川で、それを渡れば東町市場や那覇市の商業地であった。跡地はバスターミナルになっている。構内は駅舎と3線のホームのほか、鉄道管理局や機関庫、そして官舎などがあった。駅舎は南側を東西に走る与那原街道に面した、堂々たる赤瓦屋根の建造物。正面の真ん中を入ると突き当たりに改札口、左に出札口と事務所、右側は待合室で隅に売店があった。駅舎の西手前に交番所があり、そのさらに西側に鉄道管理局があった。駅舎の西に隣接した小さな建物は便所だろうか。駅前は客を待つ人力車の待合場所でもあった。

↑ 左（南）の駅舎の改札口を出ると、1番線の与那原行ホームがあり、線路にはガソリン気動車が停車中。その右に島式のホームがあり、2番線の嘉手納行きと3番線の糸満行き乗り場である。2番線にも気動車が停車中、3番線は客貨車か有蓋貨車が停車している。その右側の待避線には2両編成の客車が退避している。画面右上に見える立派な建屋が機関庫で、引込線が2線あるのが見える。 　1〜3番線は画面手前（東）で合流し、単線となって構内東端の信号所で、転轍機により分岐入線する。右側の機関車用2線路も合流/分岐している。

西から見た那覇駅、右に駅舎の軒が1番線の与那原ホームを覆っている。

さらに西手前から見ると、左に大きな機関庫があり、その側線に丸い転車台が見える。 右手前に伸びる線路は桟橋行きの海陸連絡線（当初は桟橋への引込線）につながっている。

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