この一連の”MOZART” Catalogue コンテンツは、1997/8に作成したもので、出典は属 啓成著、「モーツアルト」、音楽之友社(昭和50年)他で、ケッヘル番号は第6版でした。当時はすでに第8版があったようですが、現在にいたるまで入手できず、K6のままでした。しかし、最近ある方のサイトでK8順、さらにK8以降の現在までに、確定された情報をも反映されているのを見つけました。それに刺激されて本カタログを、K6からK8(以降)に更新しました。 ケッヘル番号は初版(1862年)から、アルフレート・アインシュタインの第3版(1937年)に、大きく改定されたのは周知のことです。その後、現在では第7版が発行されているらしいのですが、第6版とほとんど同じということだそうです。そして1983年に第8版の改訂が行われ、第6版に匹敵する大改訂らしいというこだそうです。その方のK8(以降)の新情報を参考に、本カタログを並べ直しました。それにしても大きく作曲年代が移動した曲が多く、また削除された曲も多々あり、驚きに絶えません。 |
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待望される新目録 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
以下の文章は「とよかずのホームページ」の、"kochel.html" から抜粋させて頂きました | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
現在発行されている第7版は第6版とほぼおなじ内容であるため、根本的改訂をおこなった第8版の出版が鶴首されている。その校訂を引き受けたのはアメリカの音楽学者ニール・ザスラウ(Neal
Zaslaw)で一日も早く、その新しい目録に接したいものである。新目録で大きく動きそうな作品を若干あげておこう。 ・ト長調のメヌエットK1は、近年では1764年ごろという説が強まっており、作品の成熟度も、それを裏づけている。したがって新目録では、1764年の作品(K9〜16)のどこかに位置づけられることになるだろう。 ・トルコ行進曲のついたイ長調のピアノ・ソナタは、K331(300i)から、300番台末、ないし400番台前半に移されるはずである。それは、従来パリで書かれたとされていたこの作品が、1783年(K416〜447)における、ウィーンの対トルコ戦勝百周年とかかわる作品として、『後宮からの誘拐』(1782年、K384)の前後に、ウィーンで成立したとみなされるようになったからである。 ・やはりパリの作とされていたピアノ・ソナタハ長調 K330(300h)、ヘ長調 K332(320k)、変ロ長調 K333(315c)も、その前後に移される可能性が高い。 ・フルート四重奏曲イ長調 K298もパリではなく、1786年にウィーンで書かれたことがほぼ確証されたため(この年に初演されたパイジェッロのオペラの旋律を引用している)、400番台末か、500番台はじめに移されるはずである。 ・管楽器のためのセレナード《グラン・パルティータ》 K361(370a)は、おそらくミュンヘンではなくウィーンの奏者たちのための作品であり、400番台に移される可能性がある。 ・コントルダンス《意地の悪い娘たち》 K610は、最後の年から1783年へ、すなわち、K420番台に移されることになろう。 ・未完のまま遺された(したがって自作品目録に記入されていない)ホルン協奏曲第1番 K412/514=386cは、K627とでもふりなおされるのではあるまいか。 |