モーツアルトの交響曲を巡る四方山話 作曲年代順に冒頭の第1主題などをMidi化 |
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(下線のついた曲名をクリックすると曲の再生ができます】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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モーツアルトの交響曲は第1番から41番まで番号が振られているが、K6では53曲となっている。 K(ケッヘル)とは、モーツァルトの作品を時系列的に配列した番号で、ケッヒェル番号とも呼ばれる。 モーツァルトの作品を表すために欠かせない世界共通の認識番号であるが、この作業を最初に行ったのがルートヴィヒ・フォン・ケッヘルで、1862年のことである。 のちの研究によって作品の成立時期が見直されたり、作品が新 しく発見されたりした。そのため、ケッヘル番号は何度か改訂され、最新のものは第8版(K8)となっているらしい。 特にアルフレート・アインシュタインの第3版(1937年)と、ギーグリンク、ジーベルス、ワインマンによる第6版(1964年)では大幅な訂正が行われた。 このコンテンツは第6版(K6)に基づいて作成しているが、Wikipediaでは39曲が掲載されていて、K6で見直されモーツアルトの作と認められた、左表の黄色で塗りつつぶした14曲が載っていない。 これはK8で見直された結果なんだろうか? なお、5曲目の「新ランバッハ」はK6でも番号がついていないが、モーツアルトの作といわれている。 これらの交響曲中、最もよく知られているのが、最後の3大交響曲で、中でも第40番のト短調という調性と悲劇的な曲調から、彼の来たるべき死を予感させると、音楽フアンに人気が高い。 かくゆう私も全音楽中でもっとも好きな曲であり、この曲をめぐる改変を別のコンテンツとしてアップしている。 モーツアルトの交響曲中では、短調は僅か2曲であり特異だ。他の調性は下表のごとく3分の1がニ長調である。
これらの調性の傾向、片寄りは何を意味するのかわからないが、興味深いことではある。 楽章の編成は3楽章が21曲、4楽章が32曲であり、特に後半の曲に4楽章が集中している。しかし、34番と38番「プラーハ」は3楽章だ。 楽器編成は弦4部に管楽器が用いられている。弦楽部はヴァイオ リン2部とヴィオラ、そして低音弦の編成だ。 モーツアルトの時代では、まだコントラバスが独立したパートでなく、低音弦としてチェロと同じ譜を、オクターブ低く補強しているだけだ。 管楽器の用い方に特徴がある。
ホルンは全曲に用いられており、ほとんどが2管編成だ。25番と32番は4管編成となっている。 オーボエを用いていないのは、18番、K6-141a、そして39番である。なお、40番は当初はオーボエを用いていたが、後にクラリネッ トを追加し、オーボエは書き換えられて脇役にされている。 クラリネットは楽器の性能改善がなされて、31番「パリ」に初めて用いられたのは興味深い。しかし僅か5曲に用いられただけでではあるが、その音色と情感を余すところなく用いたのが、40番であることは注目に値する。 また、管楽器を6種類も使っている3曲がある。K250、31番「パリ」、35番「ハフナー」で、いずれも12管とティンパニーも加わって華やかな音色である。 * モーツアルト時代のヨーロッパ各地の、代表的な管弦楽団を 別コンテンツに掲載していますので、ご参照ください。 |
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* Midi曲についてのお断り:モーツアルテウム財団のサイトよりダウンロードした第1楽章冒頭の第1主題(曲によっては第2主題や、第1楽章全ても)を、スコアどおりに楽譜作成ソフトに打ち込み、Midi
形式で保存したものです。 音色は全パートをピアノとしていますし、打ち込みミスや強弱など設定も不十分で、拙い出来ですが徐々に改善します。 |
なお、プラハで木管楽器と弦楽器が対等の扱いとなり、木管と弦楽の対話や呼びかけ、応答が肌理細やかに為され居ます。 従って 敢えて音源の非道さを措かして、木管群をそれぞれの音色としています。 また、ト短調とジュピターは弦楽部も弦楽器の音色としましたが、特にジュピターは聴くに耐えませんので、 木管とピアノ版と、 全パートがピアノ版も掲載しました。お聴き比べ下されば幸いです。 |