b)アムステルダムはオランダ憲法上の首都だが、王室・政府などはハーグにあり、この宮殿は迎賓館として使われている

 北欧のベニスといわれるアムステルダムは、アムステル川の堤防(ダム)が語源で、河口の氾濫原を埋め立て運河を巡らせた街だ。 街を守るための防塁運河から発達して、環状に何重にも運河を掘り宅地と水運を確保してきた。

 旧市街の市壁防塁である内シンゲル運河から、外側にヘーレン/ケイザー/プリンセンの運河が掘られ、 さらに外側に防塁を備えたくさび形の外シンゲル運河で市街を防御した。

 外シンゲル運河から内側の旧市街は道路幅が狭く、バスの運行や錯綜する運河のため地下鉄建設も困難で、 自家用車も制限され路面電車が主要な交通手段となっている。
 
運河はダム宮殿外側の、内シンゲル/ヘーレン/ケイザー/プリンセン/レインバーンス、そして外シンゲルの6本の運河が、 1662年の古い地図では出来上がっていることがわかる

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では、中央駅からダム通りを南下して宮殿前のダム広場を経由、アムステル川とローキン運河の接続点からさらに南へ。
世界遺産の運河を縦断して真っ直ぐ外シンゲル運河のフレディハイネケン橋を渡り、ハイネケンビール蒸溜所まで行こう
中央駅からダム通り1本西のニーウェイス・フォールブルグワル通りを経由して王宮までのストリートビュー・アニメはこちら
「 「内シンゲル運河」ストリートビュー・アニメ 「4運河から王宮へ」ストリートビュー・アニメ

a)アムステルダム中央駅をバックに市内へ向かう5番線の路面電車

中央駅前南のダム通り繁華街

宮殿のあるダム広場が見えてきた

電車の前面にダム広場と宮殿が見える

宮殿のドーム尖塔が見えた

ルーキン通りを行くコンビーノ型

ルーキン通りの箱型旧型電車

ルーキン通りのラッピング電車

右手にアムステル川が見える
c)ムント広場のアムステル川、右手前側の内シンゲル運河が合流している
内シンゲル運河に掛るムント橋のムント塔はかって市街防衛の防塁だった
①1本目の内シンゲル運河、手前側でアムステル川に接続している
ムント広場からレンブラント広場方面が分岐 ヘーレン運河通りにさしかかった
②2本目の世界遺産ヘーレン運河、河畔の建物は高さが揃っている
ケイザー運河通りを上り電車が接近中 ケイザー運河電停で新旧の電車がすれ違い
③3本目の世界遺産ケイザー運河、両岸の小舟は通勤用の自家用ボート
彼方にプリンセン運河が見えてきた プリンセン橋の11G型電車
④4本目の世界遺産プリンセン運河、多くの自転車が駐輪しているが、持ち主らはどこに行ったのだろうか?
⑤5本目のレインバーンス運河、この運河は世界遺産に登録されていない
d)ウェーテリン・プラント(自分たちの農園)ロータリー、レジスタンスの記念碑がある
ロータリーの両側に旧市街を防御する、外シンゲル運河の2つの防塁があった?
ウェーテリン・プラント・ロータリー南のフレディ・ハイネケン橋
⑥ハイネケン橋がかかる6本目の世界遺産、外シンゲル運河は鋸歯型の都市防塁運河であった
e)ハイネケン橋を渡るとハイネケンビールの醸造所(茶色の建物)
 
 アムステルダムの路面電車はオランダ最大であり、ヨーロッパでも有数の路線網を持っている。 旧市街中心部の格子状路線は道路併用軌道で、外シンゲル運河外側の放射線状路線は道路中央を走る専用軌道が多い。

 16系統の路線中1系統(5L)を除きすべて片運転台車両で、乗降口も右側にしかない。 車両の方向転換は中央駅前の複合ループと、終端のループで一定方向に転換している。

 また、保存鉄道として市南西郊外のかってのハーレマーメーア鉄道跡を利用し、 旧ウィーン市電のビンテージ車両を日祝日に運用している。