2014/1月に首里城「御内原」の一部『黄金御殿』他が一般公開された。数年来の復元作業を経て公開されたのは「黄金御殿・寄満・近習詰所・奥書院」で、 完全復元は『奥書院』だけで他は外観復元にとどまっている。
 首里城は正殿を中心とする行政の表空間と、国王・王妃や女官が居住する御内原の生活空間、そして聞得大君・神女が祭祀を行う京の内とで構成されている。

 復元された御内原の奥書院は国王の休憩する茶の間で執務は表の書院で執る。表と裏の接続点には近習詰所があり、表裏の連絡をつかどっていた。

 黄金御殿は国王・王妃の居住空間で棟続きに王族専用の台所である寄満があった。未成人の王子・王女は先に復元された二階御殿に住んでいた。

  正殿裏側には後之御庭があり、その一角に側室らの居住した世添殿や普段は未婚の王女が住んで居て、王権継承時も使われた世誇殿、女官居室があった。

正殿左翼の南之廊下越しに黄金御殿の屋根が見える

南殿と黄金御殿をつなぐ近習詰所が見える

南之廊下端が空間になっている

その奥に左掖門(暗シン門)が見える

近習詰所の御内原連絡紐

手札には御内原とある

天井から御内原の鈴につながっている

御内原から近習詰所への連絡鈴

国王が休憩する奥書院

奥書院内庭は銘苅御嶽、奥は二階御殿

内書院から黄金御殿を見る

黄金御殿から内書院と銘苅御嶽

 奥書院だけが内装復元されていたが、黄金御殿は展示空間で寄満も展示物収納庫とかで、往時の王族が居住した生活空間は伺えなかったのが残念だった。

 数年前に復元された「二階御殿」は今回は公開されていない。 将来は美福門や経世門、世誇殿や女官居室とともに、御内原の後之御庭が公開されるようだ。
   
暗シン門ミステリー