ローマの路面電車は下のルートマップのとおり、市内の中心部をカバーしておらず、市公共交通機関のバックボーンとして機能していない。 1845年にサンパウロ大聖堂への、巡礼者のために施設された。1920年前後に電化され最盛期には17路線を144両で運行されていた。

 1925年に政府系企業に引き継がれ、30年に大規模な再編成が行われ、市内循環の40kmは撤去された。 現在では残された外環状のルートの一部を、6路線192停留所39kmを166両で運行している。 その内の⑧系路線は1999年に施設され、低床のLRTが投入されているが、他の路線は1940年代後半以降のクラシックな車両を2両連結で運行している。

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ローマ中央駅からポルタ・マッジョーレの水道橋遺跡まで、ストリートビュー・アニメ(スライドショー)
 
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ローマ中央駅から路面電車でバチカンに行こう
中央駅前の停留所は廃止され(制作当時)、1ブロック歩かねばならない
(上の地図/路線図の下にリンクを貼った「ストリートビュー・アニメ」では、中央駅前の線路が復活している)
向こうから路面電車がやってきた、⑤路線の電車ださぁ急ごう
バチカンに行くには、途中のポルタ・マッジョーレ(Porta Maggiore)で、⑲路線に乗り換えとなる
ポルタ・マッジョーレは乗ってきた⑤路線のほか、③⑭⑲路線も交差する水道橋遺跡の広場がロータリーとなっている
正面のグリーンの電車は③路線の下り、右の水道橋から出てきた白い電車は、⑤か⑭か⑲の上りだろう
⑲下りポルタ・マッジョーレ~ポリクリニコ(Policlinico)間の電車
⑲ポリクリニコ~ピアッツァ・トルアルドセン間の電車
ティヴェール川のマッテオッティ橋を渡った、チンクェ・ジョルナーテ広場停留所
終点のピアッツァ・リソルジメント停留所は、バチカン前の広場のループにある
さぁ、しばらくはサン・ピエトロ大聖堂を見学(Google Map 45°航空写真)
サン・ピエトロ広場から真西、5~600mにあるサンタンジェロ城
③路線の沿線観光地めぐり
③路線のコロッセオ
③ピラミーデ停留所のガイウス・ケスティウスのピラミッド
③路線がティヴェール川にさしかかると、ティベリーナ島がある
路面電車が通っていない、市内各所の名所も見ておこう
サンタンニェーゼ・イン・アゴーネのナヴォーナ広場
サンタマリア・デリ・アンジェリ教会と、ティオクレティ・アヌス浴場跡(右)、双方ともドームが壊れ修理中だ
そして定番のトレビの泉

 ローマの路面電車(トラム)はいままでに紹介してきた、リオやサンフランシスコ、ポルトガルのリスボンとポルトに比べて、2軸単車のレトロな車両でなく、 ワタシとしてはいまひとつ関心度が低かったが、ナンといっても古代遺跡がいたるところにある、古都ローマの町並み風景は魅力満点。  イタリアにはローマのほかミラノやトリノにも、一部ローマと同じくクラッシクな車両が走行しているらしい。 しかし、リオやサンフランシスコ、ポルトガルのような保存線/車両は、もうほとんど博物館入りのようで、現役で路線を走行している姿は、もう他にはないのだろうか…