ポーランドの古都「クラクフ」は8世紀頃には街が成立し、17世紀の初頭にワルシャワに遷都するまで、ポーランド王朝の首都であったという。 右の地図を見ると”9”の字か人の頭のように見える部分、左下の左肩に当たる部分がヴァヴェル城。その上の首筋と頭がグリーンベルトで囲まれている。 ベルト地帯には中世の要塞や城壁が所々残っていて、その内側部分が世界歴史遺産に指定されている。

 クラクフは1257年に市制を敷き、人口は76万人とポーランドの第3位の街だが、古来から国境のないヨーロッパならではの領土係争に翻弄され、 18世紀後半にポーランド分割でオーストリアに併合、1918年の先の世界大戦で再独立を果たしたが、後の第二次世界大戦でドイツに占領され、終戦後はソ連が駐留支配した。 シンドラーのリストはクラクフが舞台だ。

 そんな歴史のある世界遺産の街を、ぐるりと路面電車が循環している。 旧市街地の中心である広場に通じていた線路を撤去し、歴史遺産を取り囲む外周に線路を引き直した。 外周循環路線は観光客向けに旧い電車を走らせ、周辺部の新市街や郊外の住宅地には新しいLRTを用いている。

 ここでは遺産都市の外周をめぐる、一周の旅を味わうことにしよう。

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クラクフの玄関口ドボジェツ駅前野電停から時計回りに南下ヴァヴェル城前で下車、大聖堂までのストリートビュー・アニメ
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右上がクラクフの玄関口ドボジェツ駅 左下の交差点が遺産市街外周循環の起点電停
遺産市街地の後頭部14時位置のドボジェツ電停から 反時計回りに旧市街の外周を一巡
ドボジェツ電停に左折してきた105Na ドボジェツ電停を出ていったGT6
バシュトバ手前ですれ違う105Na 頭頂部12時位置バシュトバ電停の105Na
起点のドボジェツと次のバシュトバの間に 旧市街城壁北の守り口バルバカン要塞がある トラムの標識が目立つ
バシュトバ電停の105Na 結構乗降客が多い バシュトバ電停交差点のE1と105Na
バシュトバ電停を出たE1とかなたの105Na 前頭部10時位置のシアターバガテラ手前の105Na
鼻の先っちょ9時あたりですれ違う105Na 顎先8時の大学前電停付近の105Na

1364年にカジミェン3世が創立しとされる
なんと650年もの旧い伝統と歴史がある
ヤギェウォ大学にはコペルニクスも通った
ヤギェウォ大学前電停でN1とすれ違う105Na
フィルハーモニア電停近くのGT6 フィルハーモニア電停近くの105Na
喉先7時のフィルハーモニア電停 クラクフ交響楽団を聴きにきたのか
観光客というより市民の足のようだ クラクフ交響楽団ホールをバックに105Naが左折
旧市街地フランチシュカンス教会前のGT6 旧市街地ホリートリニティ教会前のNGT6
フィルハーモニアから線路は喉を掻き切るように 遺産の旧市街を横切っていく ホリートリニティ教会脇はギリギリに線路
ホリートリニティ教会脇を抜けて左折する105Na ここから再び外周を北上する
首根っこ15時あたりのPoczta Glowna電停 11と13経路の105Naが並んで停車中
後頭部14時クラクフ音楽アカデミー辺のGT8S かなたにまもなく起点の105Na
ここからは歴史遺産都市クラクフの名所旧跡
旧市街地頭頂部13時辺りにバルバカン要塞が北方からの敵に備えている
バルバカン要塞の後方に城壁を伴ったセントフローリアン門が控える
旧市街地の中心マーケット広場 中央に織物取引所 右に聖マリア聖堂 左はシティホール塔
城塞都市の南端ヴァスワ川を堀として ヴァヴェル城が城下町の旧市街を守っている
ヴァヴェル城の北正面で睨みを利かす要塞兼正門がある 後ろに見える塔は大聖堂
そして王朝と市民を支えるヴァヴェル大聖堂が城内にある
 
 
MPKクラクフトラムウェイ;  27路線 87km 軌間1435mm 208車両