ダラスには閑静な住宅街アップタウンと、経済の中心街ダウンタウンを結ぶ、Mライン・トロリー路面電車がある。 それもレトロな古典車両を用い、非営利ボランティ団体のマッキニー・アベニュー交通局が無料で走らせている。 国州市の補助金や市民の寄付、債券の発行などで、鉄道遺産として路面電車を動態保存運行している。

 1989年の道路工事で偶然に見つかった、かっての線路敷を利用して市民グループらが蘇らせた。 ノスタルジックな車両は現在4両が現役、再生改修を終え現場投入が近い3両、更に再生待ちのポンコツも5両あるという。 現役電車の中にはポルトや、メルボルンからの里帰り車両がある。

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 路線は1ルートでわずか5kmに満たず、アップタウンでは上りと下りが、別の街路を単線で走り、ダウンタウンに下って合流し複線となる。 起点はダラス1の高層会議センターの、シティプレースタワー前にあり、西へ数百mで左右の上り/下り線にわかれる。 終点はダウンタウンの中心街で、ダラス美術館前で終わっている。 現在、地下鉄や郊外線の駅にリンクさせるため、延伸工事が行われているという。

 上り線がアップタウン前で複線と別れ、すぐのところに車庫がある。 元は家具工場だったそうだが、現在は車両復元再生工場も兼ねている。 上りの終点であるシティプレースでは、電車を回転させるターンテーブル転車台の工事中だ。 現役車両は前後両運転台で回転の必要はないが、次に投入される車両には片運転台車があるからだそうだ。
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起点のシティプレース停留所、後ろのビルが同名のセンター、航空写真ではなにもないがViewでは工事中
下り線はマグノリア劇場前で停車する アップタウンから下る、636号車「ペチュニア」
636号車「ペチュニア」は1920年製の旧ダラス市電
122号車の「ロージー」は、1909年米国製で、ポルトガルのポルトに輸出されたが、老朽化で廃車され里帰りで再生した
ストリートビューでは出会えなかった残りの2両は以下のとおり;
186号車「グリーンドラゴン」 1913年製、旧セントルイス市電
369号車「マチルダ」 1925年製、旧メルボルン市電
車庫(納屋!)に186と369がちらりと見える 車庫の壁面にあったロゴマーク
終点の美術館前停留所、ダラス美術館は右前方に見える、
街角の停留所標識、乗り降りのご注意!