ベンディゴという聞いたこともない小さな町が、オーストラリアのメルボルン北西150kmにある。 人口7万人の小ぢんまりした町に「遺産路面電車」が走っている。

 1850年代に金鉱が発見されビクトリア朝期の、イギリス人らの入植がはじまった。 そのため町にはビクトリア朝時代の、クラシックな建物が数多く残されている。

 1892年に金の搬出のため鉄道が引かれ、市街にも蒸気機関車のトラムが登場し、 ゴールドラッシュのベンディゴは最盛期を迎え、1903年にはトラムが電化された。


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市内外の公共交通機関としては成り立たず、ヴィンテージ・トラムを観光用に運行・維持している

鉄道駅から離れた街の南西にある始発停留所

セントラル・デボラ・ゴールドマイン電停

大通りに出て町の中心部に向かう

ビクトリア朝風の大聖堂が見える

1つ目の電停チャリング・クロス

鉄道駅に最も近い停留所だ

ヴィンテージ・トラム中央部のオープン席に観光客が座っている

31号車は1927年製の旧メルボルン市電

夕日に輝くビクトリアン建造物

ミッドランド大通りをトラムが行く

トラム・アヴェニューを横目に通過する

アヴェニューの突き当りに博物館と車庫がある

ウィローナ湖の電停
ダイソンリーフホテル電停
金の精錬所に引込線が

鉄道線路の手前左が北ベンディゴ終点

線路はさらに鉄道線へ、精錬所との連絡線
 
ベンディゴ路面電車の車庫と博物館
 

4.4kmの路線の中間で分岐したトラム・アヴェニューの奥に車庫と博物館がある
(車庫の門から中のビュー写真はオーナーさんの提供だそうだ)

細い道の突き当りに車庫が現れる

左のレンガ建物が博物館

車庫の前に2両のヴィンテージ電車

44号車と修復中の電車

369号車にはまだトラムナンバー25が描き込まれていない

No.84はただいま Not in Service

369の前の扉は観音開きだ

No.21もただいま修復復元中

No.28とNo.17も修復中

No.17と無番の電車

ナンバーが塗りつぶされたNo.32

No.7はトラ縞の工事電車だろうか

No.7の後(前?)姿
 
以下の写真は Wikimedeia Common のフリー写真

ベンディゴ路面電車のウェブサイト



トラム復元の動画はこちらから


ベンディゴの車両たち(PDF)

 ベンディゴの公共交通機関としての路面電車は、1972年に廃止されたが市民らが設立した民間会社が、観光用に運行することになった。 その後の維持管理のため2度の通勤トラム実験を行い成功したが予算の獲得に至らなかったという。
 そのため会社では観光ツーリング運行に加えて、トラムを復元・修復や、トラム本体の販売や部品の生産などで運営を成り立たせているという。