都市の城壁・城郭シリーズ
世界の路面電車「線路地図」作成から派生したコンテンツ
ニュルンベルグ(ドイツ)
(Wiki)
 ニュルンベルク(Nürnberg)は、ドイツ南西部バイエルン州の郡独立市で、人口50万人を超えるバイエルン州第2の都市である。中世からの伝統ある都市であり、リヒャルト・ワーグナーの楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』の舞台としても知られる。
 街はペグニッツ川の両岸に広がり、市内を東西に約14kmにわたって貫いている。旧市街地区のこの川はすっかり運河化されている。旧市街の北の境界はニュルンベルク城が建つ城山であり、中世の市壁の大部分が遺されている。

歴史
  ニュルンベルクの成立は明らかでない。1000年から1400年頃に重要な街道が交わる地点から、徐々に成立していったと考えられている。1050年に神聖ローマ資料に「nuorenberc」として記録されている。現在の地名の元となったこの名前は「岩山」を意味している。その後ニュルンベルク城は皇帝の拠点として神聖ローマ帝国で重きをなした。
 中世以来、ニュルンベルクはイタリアとヨーロッパ北部を結ぶ大貿易都市であった。1803年フランス軍がニュルンベルクを占領し、1806年この都市をバイエルン王国に引き渡した。19世紀になるとニュルンベルクはバイエルンの工業中心都市の一つとして発展した。1835年にはドイツ初の旅客鉄道がニュルンベルクからフュルトまで運行を開始した。1920年代にナチス党大会が1933年から1938年にかけてニュルンベルクで行われ、ナチス党政権下のドイツを象徴する都市となった。
 第二次世界大戦中、ニュルンベルクは連合国軍による空爆の優先目標であった。爆撃で1945年旧市街は破壊され全市域が甚大な被害を負った。同年の4日間に渡る地上決戦でさらにいくつかの歴史的建造物が破壊された。戦後、戦勝国はナチスの戦争犯罪人に対する裁判、いわゆる「ニュルンベルク裁判」を実施した。市の再建はかつての都市構造に従って街の再建を行い、オリジナルの建物が広範囲に失われ大部分の建物が戦後に再建されたものであるにせよ、城壁に囲まれた旧市街は中世の面影を残す美しい町並が復元された。



 旧市街の北端にニュルンブルグ城が位置し、旧市街をすっぽり堀と城壁で囲い、四周に物見用の塔が睨みを利かしている。右下の城は離宮の城館とおもわれる。