都市の城壁・城郭シリーズ
世界の路面電車「線路地図」作成から派生したコンテンツ
ダルムシュタット(ドイツ)
(Wiki)
 ダルムシュタット(Darmstad)はドイツ南西部に位置し、ヘッセン州南部の郡独立市で、郡郡庁の所在地である。人口は14万人でヘッセン州第4の都市である。市の南部をモーダウ川が流れている

歴史
 ダルムシュタットは8世紀から9世紀頃にフランク人によって建設された。13世紀中頃に城が築かれ、1330年に都市権を獲得し、市場が開かれるようになった。これ以後、重要な交易路に位置する都市として急速に繁栄した。1476年にダルムシュタットはヘッセン方伯領となった。1567年にヘッセン方伯家が分裂し新方伯家が創設され、宮廷所在地となり新たな発展の時代を迎えた。1693年にはフランス軍に攻撃され苦しい状況が続いた。1806年にヘッセン初代大公の下、再び急速に発展していった。
 1930年代からダルムシュタットでも国家社会主義が急速に力をつけて、多くのユダヤ人商店が襲撃された。第二次世界大戦では、1944年に激しい爆撃とそれに伴う火災によって甚大な被害を受けた。1945年アメリカ軍がこの街を占領しダルムシュタットにおける戦争は終結した。戦後の復興は瓦礫の山と化したこの街を速く立ち直らせるため、装飾を排した実用本位の建築物が建設された。それでも城館や市庁舎、国立博物館といった重要な歴史建築は再建された。



 右上にクラニヒシュタイン城、中央はダルムシュタット宮殿、下にオランジュリー宮殿が位置する。



 ダルムシュタット宮殿は市内中心部に位置し、後にナポレオンの恵みによって大公になった伯爵の居城であった。現在の外観は18世紀に設立された。城の鐘楼にある城館博物館では250年以上の宮廷の暮らしを展望できる



 オランジュリー宮殿は1719年に構築された。第二次世界大戦で破壊されたが戦後に再建され、現在はコンサートや会議に使用されている。



 ドイツでも数少ない現存するルネサンス様式の、狩りの城であるクラニヒシュタイン城には、現在狩猟博物館があり狩猟用の武器や道具が展示されている。