都市の城壁・城郭シリーズ
世界の路面電車「線路地図」作成から派生したコンテンツ
グラーツ(オーストリア)
(Wiki)
 グラーツ(Graz)はオーストリアの南東部に位置し、ムール川沿いに立地する人口第2の都市で、シュタイアーマルク州の州都。人口は約25万人。郡に属さない憲章都市であるが、グラーツ=ウムゲーブング郡の郡庁が置かれている。1999年に街の中心部がグラーツ歴史地区として世界遺産に登録された。

歴史
 古代ローマ帝国の時代に設けられた小さな要塞が、シュロスベルクの丘の上(城山)に建立された。街の名は砦を意味する「グラデツ」からきている。13世紀に都市特権を得た。
 16世紀にハンガリーとトルコの侵略者との深刻な武力紛争に巻き込まれた。これらの脅威に立ち向かうために、中世の城山要塞は再編成され近代化された。17世紀には町の西部にバロック様式の宮殿、エッゲンベルク城が作られた。
 18世紀の終わり頃から19世紀の初めまで、フランス軍との戦争には城山の砦に立ち込もり、包囲されこの戦争の破れフランスの占領下に置かれ、要塞は取り壊されてしまった。1839年に城山は公共の公園の模様替えされた。
 19世紀以降に交通網の発展や工業化にともなって急速に発展し、オーストリア第2の規模を誇る都市へと成長した。第二次世界大戦では街の一部が破壊された。



  右上の旗印が城山(シュロスベルグ)の要塞跡、左にエッゲンベルグ城






 グラーツ市街の西郊外に建つ城は、エッゲンベルグ公の居城として1625年建築に着手された。四角い建物の四つの塔は四つの季節を、12の門は12ヶ月の月を、365個の窓は1年の日にちを表している。1953年以降は州立博物館アルテ・ギャラリーとして公開され、ビザンティン美術から19世紀絵画までを取り揃えている。